2007-10-28から1日間の記事一覧

電信柱の軍歌7※

ドツテテドツテテ、ドツテテド でんしんばしらのぐんたいの その名せかいにとゞろけり。 ※便宜上意図する題を編者が付した。 底本:「宮沢賢治全集8」筑摩書房(昭和61年)

電信柱の軍歌6※

ドツテテドツテテ、ドツテテド、 タールを塗れるなが靴の 歩はばは三百六十尺。

電信柱の軍歌5※

ドツテテドツテテ、ドツテテド、 右とひだりのサアベルは たぐひもあらぬ細身なり。

電信柱の軍歌4※

ドツテテドツテテ、ドツテテド 寒さはだへをつんざくも などて腕木をおろすべき ドツテテドツテテ、ドツテテド 暑さ硫黄(いわう)をとかすとも いかでおとさんエボレツト。

電信柱の軍歌3※

ドツテテドツテテ、ドツテテド やりをかざれるとたん帽 すねははしらのごとくなり。 ドツテテドツテテ、ドツテテド 肩にかけたるエボレツト 重きつとめをしめすなり。

電信柱の軍歌2※

ドツテテドツテテ、ドツテテド 二本うで木の工兵隊 六本うで木の竜騎兵 ドツテテドツテテ、ドツテテド いちれつ一万五千人 はりがねかたくむすびたり

電信柱の軍歌1※

ドツテテドツテテ、ドツテテド、 でんしんばしらのぐんたいは はやさせかいにたぐひなし ドツテテドツテテ、ドツテテド でんしんばしらのぐんたいは きりつせかいにならびなし。

月夜のでんしんばしら(抜粋)