2006-07-01 およぐひと 詩 萩原朔太郎 およぐひとのからだはななめにのびる、 二本の手はながくそろへてひきのばされる、 およぐひとの心臓《こころ》はくらげのやうにすきとほる、 およぐひとの瞳《め》はつりがねのひびきをききつつ、 およぐひとのたましひは水《みづ》のうへの月《つき》をみる。 目次に戻る