2004-07-01から1ヶ月間の記事一覧

 プロフィール すべての詩

詩集 流れる雲 〜心象スケッチ 東北から〜 詩人の心 〜詩を詠む時を見つめて〜 初期詩編・詩断片 短編小説 都会の悲しさ 自選詩 回転する願い 河原で汲み上げる物 ケヤキ並木 琥珀の思いに 幸いを探しませう 砂浜にて 友と探しに 冬道程 冬の王者 はじまりの…

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詩集 三人の処女 聖三稜玻璃 風は草木にささやいた(1) 風は草木にささやいた(2) 梢の巣にて(1) 梢の巣にて(2) 雲 その他の詩 光明頌栄 薄暮 詩のpickup 生い立ち・人生について 家族・友人について 人間の強さについて 好きな詩 自作詩

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詩集 秋の瞳 貧しき信徒 詩群 感触は水に似る 土をたたく 白い哄笑 鞠とぶりきの独楽 貧しきものの歌 ことば うたを歌おう 花をかついで歌をうたおう よい日 晩秋 信仰詩篇 詩のpickup 好きな詩

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詩 雨ニモマケズ 永訣の朝 無声慟哭 唄 風の又三郎(抜粋) 月夜のでんしんばしら(抜粋) 双子の星(抜粋) ポラーノの広場(抜粋) やまなし(抜粋) その他 注文の多い料理店(序)

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老いたるえびのうた 犀川の岸辺 砂丘の上 桜咲くところ 小景異情 自分の生い立ち 砂山の雨 並木町 何故詩を書かなければならないか 平原 はる 都にのぼりて 室生犀星氏 雪くる前 よく見るゆめ

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詩集 月に吠える(1) 月に吠える(2) 青猫 蝶を夢む その他 海豹 郵便局の窓口で こころ 詩のpickup 好きな詩

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詩集 山羊の歌 在りし日の歌 その他 お天気の日の海の沖では ポロリ、ポロリと死んでいく 幼年囚の歌 汚れちまった悲しみに… 詩のpickup 好きな詩

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詩集 愛する神の歌 父のゐる庭 或る遍歴から 詩のpickup 好きな詩

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詩集 日曜日 萱草に寄す 暁と夕の詩 優しき歌 その他 或る晴れた日に 旅人の夜の歌… 天の誘ひ ひとり林に…… ひとり林に…… 不思議な川辺で 詩のpickup 好きな詩

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値ひがたき智恵子 あどけない話 さびしきみち 樹下の二人 千鳥と遊ぶ智恵子 道程 東北の秋 十和田湖畔の裸像に与ふ 人に 冬が来た 冬の詩 山 レモン哀歌

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詩集 若菜集 一葉舟 夏草 落梅集 藤村詩集(序文のみ) 詩のpickup 好きな詩

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詩集 あこがれ(1) あこがれ(2) あこがれ(3) 歌集 一握の砂(1) 一握の砂(2) 悲しき玩具 その他の詩 蟹に ココアのひと匙 書斎の午後 辻 手套を脱ぐ時 夏の街の恐怖 物なやみ 破れた腰掛 歌のpickup 家族について ふるさとについて

コンテンツ

詩の紹介

平成16年7月の更新

自作(感人)の詩を追加 砂浜にて 自作(感人)の以前に詠んでノートに残っている詩を追加 イカロス ウミ 回転する願い 影 重なる夜道 異なる広さで この足で ザイン 就労旅情 終末の空 世界の広さ スロー 束縛 それでも人は ただ それだけ 旅 停滞 地下鉄の…

宮沢賢治について

岩手県花巻市の生まれの宮沢賢治は「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」「雨にも負けず」など、たくさんの童話や詩を作りました。その中で編まれている内容は、岩手県の文化・風土、地質学を中心とした自然科学、農村コミュニティへの夢、日蓮宗への信仰と…

何故詩を書かなければならないか

自分は何故《なにゆゑ》詩を書かずに居られないか いつも高い昂奮《かうふん》から 詩を思はずに居られないか 自分を救ひ 自分を慰め よい人間を一人でも味方にするためか 詩を書いてゐると 餓死《がし》しなければならない日本 この日本に 新しい仕事をする…

よく見るゆめ

僕は気がつくと裸《はだか》で ひるま街を歩いてゐたのであつた こんなことはあるべき筈《はず》ではないと 手をやつて見ると何も着てゐない 何といふ恥かしいことだ 僕は何か着るものがないかと 往来《わうらい》を見まはしたけれど ボロ切《ぎ》れ一つ落ち…

自分の生い立ち

僕はあるところに勤めてゐた 僕は百人の人人と 朝ごとの茶をのんだ 僕は色の白い少年であつた みんな頬《ほほ》の紅《あか》い僕を愛した 僕は冬も夏も働きつづめた そのころ僕は本を読んだ 僕の忍耐は爆発した 僕は勤めさきを飛び出した 父も母ももう死んで…

犀川の岸辺

茫《ぼう》とした 広い磧《かはら》は赤くもみいで 夜《よ》ごとに荒い霜を思はせるやうになつた 私は幾年《いくねん》ぶりかで また故郷《こきやう》に帰り来て 父や母やと寝起きをともにしてゐた 休息は早やすつかり私をつつんでゐた 私は以前にもまして犀…

砂山の雨

砂山に雨の消えゆく音 草もしんしん 海もしんしん こまやかなる夏のあもひも わが身《みな》うちにかすかなり 草にふるれば草はさあをに 雨にふるれば雨もまさをなり 砂山に埋め去るものは君が名か かひなく過ぐる夏のおもひか いそ草むらはうれひの巣 かも…

雪くる前

凍《し》みて痛めるごとく はてしなく こころ輝き 枯木《かれき》のうへにひびきを起す わが君とわかれて歩めば あらはるとなく 消ゆるとなく ふりつむ我が手の雪を ああ 君は掻《か》く

千鳥と遊ぶ智恵子

人つ子ひとり居ない九十九里の砂浜の 砂にすわつて智恵子は遊ぶ。 無数の友達が智恵子の名を呼ぶ。 ちい、ちい、ちい、ちい、ちい―― 砂に小さな趾《あし》あとをつけて 千鳥が智恵子に寄つて来る。 口の中でいつでも何か言つてる智恵子が 両手をあげてよびか…

値ひがたき智恵子

智恵子は見えないものを見、 聞こえないものを聞く。 智恵子は行けないところへ行き、 出来ないことを為《す》る。 智恵子は現身《うつしみ》のわたしを見ず、 わたしのうしろのわたしに焦がれる。 智恵子はくるしみの重さを今はすてて、 限りない荒漠の美意…

十和田湖畔の裸像に与ふ

銅とスズとの合金が立つてゐる。 んな造型が行はれようと 無機質の図形にはちがひがない。 はらわたや粘液や脂や汗や生きものの きたならしさはここにはない。 すさまじい十和田湖の円錐《えんすい》空間にはまりこんで 天然四元《てんねんしげん》の平手打…

東北の秋

芭蕉もここまでは来なかつた 南部、津軽のうす暗い北限地帯の 大草原と鉱山《かなやま》つづきが 今では陸羽何々号の稲穂にかはり、 紅玉《こうぎよく》、国光《こくくわう》のリンゴ畑にひらかれて、 明るい幾万町歩が見わたすかぎり、 わけても今年は豊年…

山麓の二人

二つに裂けて傾く磐梯山《ばんだいさん》の裏山は 険しく八月の頭上の空に目をみはり 裾野とほく靡《なび》いて波うち 芒《すすき》ぼうぼうと人をうづめる 半ば狂へる妻は草を藉《し》いて坐し わたくしの手に重くもたれて 泣きやまぬ童女のやうに慟哭《ど…

注文の多い料理店(序)

わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗《らしゃ》や、宝石い…

無声慟哭

こんなにみんなにみまもられながら おまへはまだここでくるしまなければならないか ああ巨きな信のちからからことさらにはなれ また純粋やちいさな徳性のかずをうしなひ わたくしが青ぐらい修羅をあるいてゐるとき おまへはじぶんにさだめられたみちを ひと…

永訣の朝

けふのうちに とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ (あめゆじゆとてちてけんじや*1) うすあかくいつそう陰惨《いんざん》な雲から みぞれはびちよびちよふつてくる (あめゆじゆとてちてけんじや) 青い蓴…

雨ニモマケズ

雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシヅカニワラッテヰル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ 野…