2005-08-13 早春 詩 津村信夫 ――犀星師の故郷にて 池田町歩みをとめと逢はず雪ふるなり そのかみの武家の屋敷が 門《かど》のべに媼《おうな》しはぶき 円き肩傘してゆき交ふ 雪ふると見れば また忽《たちま》ちに晴れゆく青空《そら》は あはれ 北国びとの微笑か 池田町歩み春ともしらず 目次に戻る