2006-07-01 麦畑の一隅にて 詩 萩原朔太郎 まづ正直の心をもつて、 わたくしどもは話がしたい、 信仰からきたるものは、 すべて幽霊のかたちで視える、 かつてわたくしが視たところのものを、 はつきりと汝にもきかせたい、 およそこの類のものは、 さかんに装束せる、 光れる、 おほいなるかくしどころをもつた神の半身であつた。 目次に戻る