重なる夜道

うぉ〜〜ん うぉおお〜〜ん
私の帰る故郷は、山辺の向こうにあるという
柳の陰を歩むれば いとしめやかに降り注ぐ
霞める頬の はかなさよ
重なる葉音 刻みゆく
私の影を切り裂きながら
うぉ〜ん うぉ〜ん うぉおお〜〜ん

止まる事を知りながら
爪先立ちで 走り行く
今日も山辺に月がたつ
いとはかなげに潤しながら
無限の前に腕を振る
うぉ〜ん うぉ〜ん うぉおお〜〜ん

    (2003/05/09 (Fri))