プロフィール

  • 仙台在住。東北中を旅して、詩や小説の創作活動を行っています。定禅寺通りの絵本の読める喫茶店★Mikke★に出没中。
  • 出身:福島県 在住:仙台 職業:事務職 専攻:物理学 探求:歴史、哲学、思想、宗教 趣味:登山、旅行、ピアノ
  • 祖父の住む福島県で生まれ、幼年期を東京で過ごしたが、東北地方という中央とは異なる歴史・文化を持ち、豊かな山と森との自然にひかれ、大学から仙台に来て以来東北に住み続ける。就職活動においても就職が容易な首都圏ではなく、東北地方での就職を望み、東北地方を旅することができ、また東北人と話ができる仕事を選び現在に至る。
  • 学生時代から、俳句を詠み始め、社会人になってからは詩作を、最近は小説を書き始まる。
  • 幼年時代に孤独な環境に置かれていた私は、自我と言うものを強く意識せざるを得ず、自我が向き合い、存在している世界とはどういうものなのかという説明を求めていた。高校からは客観的な世界像を描く物理学を専攻し、最小あるは最大の世界への探求を行っていったが、そこにおいて存在しているのは規則であって、存在の理由ではなく私の求めるものではなかったために、私は異なる方法を探すこととなった。(私は、物理学の求める先にギリシャの哲学者が求めたピュシス*1の様な物を求めていた。)
  • すべては無意味であるという衝動に襲われ、逍遥したのち世界から消えたいと考えていたが、自分自身を消すほどの強い衝動は持ち合わせていなかった。労働には興味もないが、生存としての就職を行い、水面下において自分の問題となっている存在を追うことにした。存在を探求することによって真理を追究するとは、哲学的命題である。プラトンイデアしかり、デカルトのコギトしかり、過去の哲学者の中には存在を問題としてきた者たちがいる。
  • もちろん、その後の哲学を無視するわけではない。現代に入ってからは、人間の理性への解体が行われている。精神分析学によっては、人間は自我の把握していない無意識下の何かによって動かされており、言語学のよっては、人間は言語という制度の中で思考しており、透明な主体が考えているのではなく、主体は確実ではないと。また、語りえぬことには沈黙せざるを得ないということも。
  • しかし、それでも私は存在を求める、それが私という存在である。無意味な世界の中において、私にとっての世界はどうなのかと、私にとっての説明を私は求めるのである。人は得られないからといって求めないとは限らない
  • また、その葛藤の日々から私は世界の美しさを知っている。緑深い森を歩き、山を登り、はるか遠くの空を見つめる。幾千年も生きた巨木から、その間の光で生きる樹木、草花による多様性に満ちた、森のさざめきは私にやすらぎをあたる。木が弱り、キノコがはえ、森の小動物が食し、微生物により分解され、新たな芽を伸ばす苗床となる。これでいいんだという気持ちにさせる。人の作った物でも、廃棄された建設中の道路、朽ち果ててコケの生えた建物、雨に打たれさびついた線路はとても美しい。夕焼けは世界を照らし、全てを紅に美しく染める。
  • 私の詩は存在との葛藤からの詩と、この美しい自然の中で空蝉として生活している黄昏た者の詩である。

*1:世界の源。物質的な自然でなく、生ける霊にみちた能動的・有機的なもの。