2005-08-13 海の民 詩 津村信夫 日の本の民は 南の洋《よう》の かな飛沫《しぶき》を 満身にあびてゐる…… 感動はこみあげてくる 書物をとぢ 日をとぢる 蒼海《さうかい》を渡る男の児 豪壮の男の子 露伴先生は 鎮西八郎爲朝を その勇武の生涯を 詩人と歌つた 八郎の詩は弓と矢 八郎の歌は弓と矢 近代を鎧《よろ》へる男の児 蒼海を渡る武人 豪壮の詩は 南の洋の 爽《さわ》やか飛沫をあびてゐる 目次に戻る