妹におくる

枯葉の下からぞつくりと青い芽をだしてゐるみづくさ
すんなりとのびてゐる木木
ひらひらしてゐるのはその木木の若葉だ
あたりにさへづる鶸《ひわ》やのじこ
落窪《おちくぼ》からちろちろと雪解の水がながれでゐる
その水のきよらかさ
その水のきよらかさは
いもうとよ
それはそなたの愛のやうだ
ひとにかくしたくちつけにとけてながれるそなたの愛だ

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