2006-02-09 ある時 詩 山村暮鳥 そらが 屋根の上で まあ、こんなにたかくなつた そしてみがきでもかけられたやうになつた じいつとみてゐると そのそらに 畑や市街がうつつてゐるやうだ 草の葉のそよいでゐるのもみえるやうだ 自分の顔もどこかにうつゝてゐやしないか おうい、雲よ 自分はもうなんにもいらない 目次に戻る