詩画展を見に

少し前になるが、陸前白沢の戸神山(504m)を歩きに出かけた後に、作並にあるニッカウィスキーの工場に出かけてきた。お酒を飲みに言ったのではなくて、この前知り合った石川かおりさんという油絵を描いている方が、そこで個展を開くと話していたので、見学に出かけたわけである。(「ものがたり詩画展」、武蔵野美術大学校友会宮城支部
残念ながら小生には、絵の才能もなく、絵を鑑賞する機会は少ないことは始めに宣言しておこう。自慢じゃないが、中学校の美術の筆記テストで100点を取っておきながら、実技がどうしようもなかったため、5段階評価の2をいただいたぐらいである。まあ、旅先にちょうど美術館があったするときには入りますが、どちらかというと史跡とか温泉とかに興味があるので、門外漢の人間である。
場所は試飲のコーナーがある見学コースの最後の建物の中2階で、お酒の匂いに誘われながら、酒が入る前に見なくてはと気を引き締めて階段を登っていった。週末ということもあり、ちょうど石川さんに会うことが出来た。石川さんは、ファンタジーでメルヘンな絵を描いている。前に飲んだときはそんな絵を描いている雰囲気はなく、話好きな若いOLさんだったのだが、内面にはそういう所を持っている人なのかもしれない。
私の場合は、HPの文章から見ると私の内面となる部分しか見えないので、こんな人間が絵を書いたら、灰色の空の下で枯木や枯葉がうごめいている絵を描くのではないかと思われるだろうが、まさにその通りである。逆に、外で会えばその様なイメージは薄くなり、うらぶれたお気楽サラリーマンになってしまうのでは無いのではないだろうか。
話を絵の話戻すと、例えば、空高くにある王宮で女の人達音楽を聴いている絵とか、遥か先まで広がる草原の背景の中で、豚さんたちが絵の枠を飛び出して来そうな絵とか、案内のパンフレットにあるような、三日月の光る夜空の下で、動物達と女性が不思議な石像の前で夜空を見ている絵とかが展示されていた。
ポストカードの大きさで見るのと、実際のキャンバスの大きさで見るのは、様子が異なっておもしろい。ポストカード大でみると、石像の顔が際立って見えるのだが、キャンバスで見るとそこには目が行かずに、女性や動物に注目し、横の顔が自然な形で入り込んで気付かないかのようなのだ。実際、最初気付かなかったというような感想も石川さんはいただいたようで、会場でそんな会話もしたりした。顔が目立たないように自然な感じにするのに工夫をしたといっていたが、気付かないのは予想外だったようである。
詩画展ということで、絵と詩のバランスがよく気に入った作品は、それらメルヘンの絵ではなくてCGで描かれた絵で、人と白熊だったかな?が、薄闇の中に敷かれたている道(白い線)をどこまでも歩いているという雰囲気の絵です。そこに添えられている詩が絵の雰囲気に合っており、とてもよかった用に思います。ただ、そういいながらメモってこなかったので、2週間した今となってはすっかり忘れている次第でもうしわけない所である。
おそらく、その後に試飲コーナーでりんごワインと焼酎をいただいたために、気持ちよくなって色々抜けてしまったように思う。実際抜けていて、送迎バスで作並の駅まで戻ったところで、登山につかうステッキを試飲コーナーに忘れてきて、一度戻ることになってしまった。幸い、バスの運転手さんが良い人で、すぐに戻って送ってもらって、予定の電車には乗ることが出来ました。
家に帰ってからは、そのCGの絵の関係で、以前に線に関係する詩を詠んだことがあったけど、正確にどんな詩だったかとHP内を探してみると、だいぶ絵の雰囲気とは異なる詩であった。他にも線に関係する詩があったはずだが、紙に書き付けてなくなってしまったのかもしれない。やはり、整理整頓はきちんとしなくては。それで、線に関係する私が詠んだ詩はこれ→タイトル:束縛
絵を描くとすれば、闇の中に光る線の上を歩いているというよりは、真ん中に自分となる唯一の光があって、幾十にも一繋がりの線がメビウスの輪を複雑に何重かに光を束縛している感じの絵になるでしょう。まあ、絵心はないので今は描きませんけど、将来のために感じたことをここに書いておきます。なくならないように。