2004-12-04 書斎の午後 詩 石川啄木 われはこの国の女を好まず。 読みさしの舶来《はくらい》の本の 手ざはりあらき紙の上に、 あやまちて零《こぼ》したる葡萄酒《ぶだうしゆ》の なかなかに浸《し》みてゆかぬかなしみ。 われはこの国の女を好まず。