秋田市民広場:秋田市(3)

秋田にて夜を過ごし、観光案内パンフなどをながめていたが、近くに赤れんが郷土館があるとの事なので、朝からそこへと向かう。ここは、旧秋田銀行本店であり、赤レンガの美しい建物で国の重要文化財に指定されている。郷土館には、秋田の歴史・民俗・美術工芸などが展示されているとの事である。しかし、開館時間になっても入り口が開かない、どうもまた運の悪い時期に来たらしい。いつもながら私には運がない。全然関係ない話であるが、毎年2回、ジャンボ宝くじを絶えず10枚づつ買っているが、300円しか当たったことがない。貧乏神を引き連れ、駅へと向かう。絶望して過ごしているせいか、いつも諦めは早い。
途中には、秋田市民広場という朝市のような物産市場があるので覗いてみることにする。魚屋や八百屋が所狭しと商品を並べ、客もかなり入っていることからにぎわっているようだ。残念ながら私は、まだまだ旅が続くので荷物を増やすわけにはいかない。蟹やアンコウ、カレイやハタハタなど、眼をギラギラ光らせている。駅前にあるので利用しやすく、友人と集まって鍋物などをするのにはいいと思う。こういう市場は、大きく捌かれているので、独り者の私としては普段の利用の機会はない。魚屋のおじさんが、大きな魚を出刃包丁1本で捌いていく姿を見られるのなどは、こういう市場の醍醐味でありとても良い。市場の中の食堂に入る。市場の食堂といっても、あまり魚介類とは関係なさそうな感じだ。朝定食を頼んで朝食にする。納豆に目玉焼き、お漬物の簡単なものであるが、ご飯の盛りも大きく、旅先ではこういう食事はありがたい。何かと偏りがちな外食では、こういった家庭で食べるような食事が朝には必要である。
秋田からは青森行きの列車に乗り、途中東能代で降りて、日本海側をひた走る五能線へと乗り換える。そこからは、一日に10本と満たないローカルな領域である。