2005-11-02 夏の夜 詩 島崎藤村 君と遊ばん夏の夜の 青葉の影の下すゞみ 短かき夢は結ばずも せめてこよひは歌へかし 雲となりまた雨となる 昼の愁《うれ》ひはたえずとも 星の光をかぞへ見よ 楽《たのし》みのかず夜《よ》は尽きじ 夢かうつゝか天の川 星に仮寝の織姫の ひゞきもすみてこひわたる 梭の遠音を聞かめやも 目次に戻る