2006-01-30 朝 詩 山村暮鳥 雨戸をがらり引きあけると どつとそこへ躍りこんだのは日光だ お! まぶしい 頭蓋《あたま》をがんと一つくらしつけられでもしたやうに それでわたしの目はくらみ わたしはそこに直立した おお けれど私のきつぱりした朝の目覚めを どんなに外でまつてゐたのか 此の激烈な日光は! やがておづおづと痛い目をほそく漸くみひらいて わたしはみた わたしはみた そこに すばらしい大きな日を からりとはれた すべてがちからにみちみちた あたらしい一日のはじめを 目次に戻る