歩けることに

青い 青い空の下で
あなただけを見つめて
一年が過ぎていった

かわらぬ笑顔を見せて
新しく生まれてくるものに
一すじの糸をたらし
天へと引き抜いてゆく春の日は
私にも空を見上げさせた

何も変わらないように地面を見つめ
空から落ちてきた赤や茶色の葉と
どちらが先に風に吹かれてゆくのか
先をゆずって暮していた

もう一度あなたとゆこう
再び少しずつでも 歩けるようになったのだから

さだまらない身であっても 青い風のように
空に向かって 手を広げよう
祝福を受けて

   (2003.3)
 椎間板ヘルニアの手術をした後、病院でリハビリをしている時に