2004-07-15から1日間の記事一覧

砂浜にて

波の音 空の光 風の声 ぬれたTシャツをかわかす はだかの少女 波と共に飛び跳ね 打ち上げられた海藻を 空に手渡す 暑い この青い空の下 無垢な 真砂の浜が広がる まだ 見えない 生活の息吹が やがて時が来て 海の家の声が聞こえるだろう 波の音 空の光 風の…

異なる広さで

東京 周りの生き物は動いている 激しく 通り過ぎていく 異界からの侵入者を避けるように 動かぬ物は 意志をもたない無機物 壁は熱い 森は何処だ 大地は踏まれている アスファルトに この街の中で 私はゆっくり呼吸をする唯一の者だ 誰も 気づく者はいない 山…

スロー

昼休みに ふと 目を大きく開けて 周りのデスクを見回してみる 新聞を読む人 インターネットをする人 NHKを見る人 自分の周りの時が ゆっくり流れている 空に 雲が流れる ケヤキが ゆれている 時間という物を区切り 行動を規定していくのではなく 周りの空…

世界の広さ

プラトン 世界の形相としてのイデアを、芸術として形作る。それは世界の形 トマス 神の真理と哲学の真理、世界は哲学にとって狭いが、啓示として世界の真理が得られる。 特別な聖職者が真理を得る。 カント 私達のは物自体を認識することは出来ない。感性と…

要求

私が唯、それが世界の姿であると、存在を保証できるものがわかればよい。 考える私、その私にたいして、世界はこう存在しているとする解釈を、実存として満たされることを欲する。 私には、それは式ではなかった。 考えるゆえに存在する。 存在定義を与えら…

問題

私は生活していく上で、恵まれていたと思う。 金銭的には社会の下層を歩いていたとしても、肉体的に劣っている私は、何らかの形で 周りの人間に助けられ生活をしてくることが出来た。 今もまた、周りの人間と集団として生きることによって、かろうじて仕事を…

ユウエイ

どうして それが、私を捉えた 黒板に削られるチョークの音 整列された人形の影 冬の雪山のように 夜中の月のように 壊れていない線が 明らかになる 世界は壊れている 削り取ることによって町が作られる 青空を削り、大地を削り 自然を削り、環境をつくる 一…

ウミ

新月の夜に、塀に反る。 人となることを欲しない 材木のように 拒否する。 世界のキーを求める ・・・救済 存在なき世界に 唯、死をアポケーしているだけ 闇を、孤独を ほかにスガルモノモが無いんだ (2003/12/24 (Wed))

ザイン

なぜ社会で生きることにより満たされないのか 問われれば、下のように答える 私には、世界を求める手段が足りないからだと なぜ社会で暮らすことにより満たされないのか 問われれば、下のように答える 私には、世界を捕らえる手段が足りないからだと 我々は…

持つ者が 豊かさのうちに過ごすだけが 旅ではない 何も無き者にも 世界は姿をさらす 人は社会の中で 生まれも育ちも平等ではない しかし 自然はすべてのものに旅を許す (2003/11/19 (Wed))

終末の空

少しずつ移り行く景色を、人もまばらな車内から眺めていると 次第に空は暮れていき、終わりが近づいてきた。 この果て無き旅路は、空(くう)へと向かい 死をイメージさせる紫色の光に、吸い込まれていけばよいのに (2003/10/28 (Tue))

束縛

世界に腺を引く 人は進むことが出来る 全てが自由の中では、すべてが対称であり 何もすることが出来ない 束縛こそが境界を引き 人に行動を与えているのか 存在すらも束縛から起因する物か (2003/07/10 (Thu))

粘性を持ったものが 手を引く 髪引く 足を引く 樹液のようなたれかたで 手に 足に 髪に 私は粘性に捕らえられる 世界の粘性に 境界を失うものに (2003/06/02 (Mon))