2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

森へはいりこむと いまさらながら ものというものが みいんな そらをさし そらをさしているのにおどろいた 目次に戻る

いても たってもいられない はなしてもだめ ひとりぼっちでもだめ なにかに あぐんと食われてしまいそうだ 目次に戻る

柿の花が 柿の木のまわりに落ちていた ぱらぱらとちらばっていた その日は 桃子にきつくほほずりしてねむりについた 目次に戻る

きりすとを おもいたい いっぽんの木のようにおもいたい ながれのようにおもいたい 目次に戻る

だあれも 人のみてないとこで おもいきり人のためになることをしていれぬものか 目次に戻る

まりに あきたら 独楽と ゆこう こまにあきたら まりと ゆこう 目次に戻る

まりは ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ わたしも ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ 目次に戻る

いいもの みつけた あった あった まりがあった 目次に戻る

こまというものは 鞠の うえしたが とんがったんだ まりの しんるいだ すこし かんじはするどい やっぱり こまのほうが 神さまにはちかいかな 目次に戻る

ひとりでんに できたものといえば おそらく まりだろう 目次に戻る

おもちゃに むちゅうになってたら なにも かも おもちゃに みえてきたぞ おかしいことには なにも かも ちいさくみえて おもちゃばっかり 巨《おお》きい 目次に戻る

川をかんがえると きっと きもちがよくなる みるより かんがえたほうがいい いまに かんがえるように みることができてこよう そうなれば ありがたい 目次に戻る

色は なぜあるんだろうか むかし 神さまは にこにこしながら色をおぬりなされた 児どもが おもちゃの色をみるようなきもちで 目次に戻る

ひいとおよ ふうた ふうたあよ み いい ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ ぽこ まりをついてると いったい 数《かず》というものが どうして できたか なぜ 数というものは あったほうがいいんだか そんなわけがらが ほんのりと わかってくる 目次に戻る

まりと あかんぼと どっちも くりくりしてる つかまえ どこも ないようだ はじめも おわりも ないようだ どっちも ぷくぷく だ 目次に戻る

ぽく ぽく ぽく ぽく まりつきをやるきもちで あのひとたちにものをいいたい 目次に戻る

まりを ぽくぽくつくきもちで ごはんを たべたい 目次に戻る

かんしんしようったって なかなか ゆう焼のうつくしさはわかりきらない わかったっていいきれない ぽくぽく ぽくぽく まりをついてるとよくわかる 目次に戻る

ぽくぽく ぽくぽく まりを ついてると にがい にがい いままでのことが ぽくぽく ぽくぽく むすびめが ほぐされて 花がさいたようにみえてくる 目次に戻る

ぽくぽくひとりでついていた わたしのまりを ひょいと あなたになげたくなるように ひょいと あなたがかえしてくれるように そんなふうになんでもいったらなあ 目次に戻る

あかんぼが あん あん あん あん ないているのと まりが ぽく ぽく ぽく ぽくつかれているのと 火がもえてるのと 川がながれてるのと 木がはえてるのと あんまりちがわないとおもうよ 目次に戻る

こどもがよくて おとながわるいことは まりをつけばよくわかる 目次に戻る

てくてくと こどものほうへもどってゆこう 目次に戻る

いろいろな 世界があることはたしかだ ひとつのもの 鉄でさえそうだ くされた鉄があり やくにたつかたい鉄があり とけてぷるぷるふるえる 「鉄よりも鉄」の鉄がある じごくがあり てんごくがあり にんげんの世もある みえたりみえなかったりする 目次に戻る

真理のほかに まだほかの真理がある みないで それをしんじうるものはさいわいである 目次に戻る

憶え書

鞠とぶりきの独楽 及びそれよりうえにとじてあるのは、皆 今夜――(六月一八日の夜)の作なり。これ等は童謡ではない。むねふるえる 日の全てをもてうたえる大人の詩である。まことの童謡のせかいにすむものは こどもか 神さまかである。 目次に戻る

鞠とぶりきの独楽

一九二四年(大正一三年)六月一八日編 目次 憶え書 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 鞠 おもちゃ