日比谷日記

コスモスと猫

冬の近づく街並み ワイシャツ一枚で外を歩くと腕の辺りに冷たさ感じるようになりました。何回も洗濯されて薄くなったワイシャツの袖からは、風で息づいた紅い肌が透けて見えてきます。交差点を渡っていく人は足早に、それは寒くなったから急いでいるのかもと…

星の王子様

不思議な木の実 内幸町付近の道を歩いていると、不思議な形をした木の実が落ちていました。壊さないように手に取って見ると、実はもうすっかり茶色くなってカラカラに乾いています。ウニの様に丸くてトゲトゲがあり、トゲの根本には種が入っていたのでしょう…

午後からの会議の準備が珍しく午前中で終わったため、昼食を食べることが出来ました。いつものように日比谷公園へ散歩に行くと、広場の方が賑わい、ガーデニングショーが行われていました。普段は立ち入り禁止の大芝生広場に、ガーデニングの作品などが飾ら…

秋の夕暮れ

私はいつものように、夕食を会社の地下でとりました。しかし、このまま残って仕事を続けても今の案件に区切りが付くという事ではありませんでした。私は職場に戻る気持ちにはなれず、玄関を外に出ました。 家に帰るか、会社に戻るか、その2つの選択しを絶え…

 序

東京勤めになってから、私は昼休み日比谷公園を散策しています。私のこの日課は、仙台にいた頃には無かった事です。なぜこのように毎日足が向いてしまうのか、私自身最初はそのことを不思議に思いました。しかし、私は会社の中に、街の中に、人の中に、自分…