つれづれ

朝の夢

日曜日のことである。私は夢の中で追われていた。何に追われていたかと言うことは、今では思い出せない。しかし、ただ何かに追われていた。何本かの手に、片足を何度も夢の中の得体の知れないものに束縛され、その状態を私は空中を手でモガク事によって振り…

新宿御苑にて

新宿駅の南口を出ると、携帯電話がないと友人とは落ち合えない程の人の群れが、流体状にアスファルトの地面へと流れていった。正面には車線の多い道路と、高層ビル街が立ち並んでいる。私と友人2人は、この新宿駅から新宿御苑という公園へと向かった。 私は…

宮中雅楽の夕べ

せっかく都会に来たのだから、色々な演奏会などにも顔を出してみようかと、近くの文化施設で行われた「宮中雅楽の夕べ」という演奏会を聞きに行ってきました。なぜこのような事に興味を持ったかと言いますと、そこで使われている楽器の音を聞きたかったから…

ユートピア−友人の日記から

ユートピアとは理想郷の事で、大辞林によると、「理想郷。理想の国。空想上の理想的社会。どこにもない場所の意の造語」とある。旅をしている友人が日記(虚構の塔)で、ユートピアについての記述をしていたので引用する。 ユートピア1 昨今理想の生活に、…

いざ 鎌倉へ

人間を室内に閉じ込める、仕事を切り裂くように、休日は毎週どこかに出かけることにしている。今週は友人を誘い、鎌倉へと出かけた。 今年のNHKの大河ドラマが「義経」であることから、鎌倉は現在非常ににぎわっている観光スポットである。鎌倉から藤沢へ…

田端文士芸術家村

昨日の夕方をおそった夕方からの激しい雨は今日の快晴をもたらし、ビルの隙間には青空が広がっている。私は二日酔いの残る頭を連れて朝から電車に乗り、山手線の田端駅へと向かった。 私は以前の日記の中で、大宮の盆栽村を紹介したことがある(盆栽村に出か…

東北と東京の山の違い

登ってみての登山体験を話してもいいのだが、関東では人口に比例して登山客も多く、それだけ東京・埼玉近郊の山登りを紹介する日記の類も多い。一方私のページは詩を中心とするページなので、今回は登山概要を割愛して、山を登ってみての東北と東京の違いを…

東京での山登りについて

東京に来てからも山登りを続けている。山登りを始めたのは2年ほど前からで、椎間板ヘルニアで身体を悪くしたため健康を維持するために運動として始めた。その他の理由としては、自分が帰ることの出来る、眠ることの出来る原風景というものを探す目的もあり…

山登りについて

私は2年ほど前に椎間板ヘルニアをわずらい手術をした。それ以来、健康の維持を目的として山登りを始めた。私が山に登ることを選んだ理由は私の人生の残りの目的とも関係している。それは帰る場所を探すという事だ。私は山を登り始める前から山という偉大な…

手を重ねて

今日の日重ねる没稿の、紙もファイルに重なりて、憂うことなく沈みゆく。また新たな没稿の詩がファイルへと加わることとなった。少し前に朝をテーマに書いた詩を応募していたのだが、佳作にも該当せずさようならと終わった。自分が情けない限りである。応募…

金曜コンサートで一息

一人用の水筒に麦茶を入れ外に出て、薬局を曲がった所のお弁当屋で唐揚げ弁当を買い日比谷公園へと向かう。こちらに来てからの毎週金曜日の習慣だ。ここ日比谷公園の小音楽堂では水曜日と金曜日に野外コンサートが行われている。水曜日は警視庁音楽隊が、金…

嫌な人間です

色々作品を書いて書き直しているのですが、一つのものとして完成するまでにこんなことをやって何になるのかということが非常に頭の中をめぐっていまして、文章を書くこと自体がかなり嫌になっています。日記の記事が途中で終わってしまうのはそういう理由か…

ヒゲのある菩薩

国立博物館には本館・平成館・法隆寺宝物館・東洋館と4つの建物があり、一日ではとても回りきれない。今日はまだ回っていない東洋館を見学した。この館について友人から聞いた話では、ヒゲのある仏像があるという。 さっそく入るとヒゲを持つ仏像は一階に配…

ちいちゃんのかげおくり

私の働く建物は11階建てですが、周りの建物がさらに高いため太陽は昼間しかあたりません。東北から東京に出てきて、狭く縮まった空を一人眺めていたところ、昔国語の教科書で読んだ悲しい話を思い出しました。「ちいちゃんのかげおくり」と言う話です。同…

盆栽村に出かける

先月昭和記念公園にて盆栽を見学した我々は、奥の深い盆栽の世界の一端を見せられた。あの盆栽の一鉢の中に、枝の形、付き方、目の前に大木を見るような年を経た威厳、そしてそれらを受け止める鉢と、これは日本が誇るべく伝統であると思えた。そのような伝…

無間地獄:那須高原

連休を利用して、那須高原に出かけてきました。さすがに皆さん首都圏から脱出したいとあって、道路は非常に混み予定の3時間遅れとなりました。いつもはテントを張ってキャンプをしているのですが、寒いのではないかということでバンガローを借りました。去…

メロンパンに見る物価の違い

今日の東京は朝から太陽が照りつけ、GWを前に仕事の能率は著しいく減衰していく。体全体が動くことを望まない。だが一日中会社に居ることは避けたい。しかたがないのでワイシャツの袖をめくり昼の繁華街へと繰り出した。一日の食費は千円。給料は要求して…

神谷バーにて

土曜の夜、かつての学生寮の友人3人で神谷バーへと出かけた。ここ神谷バーは、電氣ぶらん発祥の店として有名な所である。電氣ブランについては神谷バーのHPから説明を借用しよう。 電氣ブランとは、ブランデーをベースにジン、ワインキュラソー、薬草など…

荒々しい根源の爆発

ここ2日間友人が遊びに来ていて、東京のあちこちへ観光に出かけた。東京国立博物館、浅草の雷門、電気ブラン発祥の店「神谷バー」、明治神宮、岡本太郎記念館と方々を見て来た。 色々見てきたのだが、ここでは岡本太郎記念館について少し話す。岡本太郎(1…

公園で考える

昭和記念公園で何をしていたかというと、ただ寝ころんで話をしていた。そして、寝っ転がった時に気づいたのだが、どうも重要な物を忘れてきた。それは酒である。この世界で生存していく上で、酒というのは必ずしも必要な物ではい。しかし、この社会で生きて…

パパラギの公園について

知らない土地で一人、ふるさとを離れ暮らすのはさびしいものである。先月まで毎週の様に会っていた友人と別れ、なれない職場にて日々を送る。しかし数年前にもまた、そのようにして別の友人は東京に出ていった。今日はそんな昔の友人たちと再会すべく、電車…

緑なすはこべは萌えず

私のプロフィールに書いたが、河原でたそがれることが趣味の一つであり、そのためには河原に出かけなくてはならない。幸い今日は天気が良い。河原はたそがれる以外に、昼寝をしたり読書をしたりと、私にとっての効用は高い。 仙台では、名取川の太白大橋近く…

プロフィールの変更

東京に転勤になって1週間が過ぎたが、次第に疲れ始めてきた。毎日1時間の通勤はそれなりに辛いもので、いくら東京では1時間半までが普通だと言うが、肉体はそう許してくれない。狭い世界の常識は一般の世界の常識とはかけ離れているもので、井の中の蛙と…

こんな所にも鳥がいるんだね

仙台での桜の開花は20日頃だろうか。ここ東京は満開である。木の中にはピンクの花色が薄らぎ、早くも間から萌黄色の葉が開きだしている枝もある。 話は昨日の事。同じ時期に転勤となった友人と、お昼を日比谷公園で過ごしていた。池の辺りの木陰に座り、お…

お知らせとお礼

4月から東京へ転勤のため、埼玉県に引っ越すことになりました。仙台には、9年間と長期間住み続けましたが、緑に囲まれた美しい街でした。駅前から自転車で走れば、30分程で田畑の広がる田園地帯に入り、そこからは話にも書いた太白山の姿もくっきりと望…

中野の子ら

現実の寒さが滲むときは、過去の人生から良かった時を探してみるもの。他人にとっては取るに足りない事であっても、自分の人生を平均して飛び出ている所を探すので、何もないと言う事はあり得ぬ。それは、たとえ自分が一般的な人の平均よりも、遙か地べたを…

陰鬱な朝

朝から陰鬱な結果を抱えた今日は、会社に行くのをやめようかどうかを考えている所なのであるが、行っても行かなくても陰鬱な状態は変わらないので出かけることにした。家で惚けているなら、会社で惚けていても一緒である。 以前に書いた短編の話を創作童話コ…

こゝろ

Aへ君の問題にしていることについて、私が意見を求められたとしても、私の意見はひどく一般的な物であると感じられるかもしれない。私の発言は語勢が無く、例えば自分の過去の事実を元に自らの胸を裂いて血を与えるような、言葉の一つ一つに重みがあるもの…

ハウルの動く城

いまごろやっとですが「ハウルの動く城」を見に出かけてきました。レビューでもしようかと思いますが、まだしばらく劇場公開中なので感想だけを。ストーリーはオフィシャルサイトで。 ハウルの動く城 (スタジオジブリ絵コンテ全集 14)作者: 宮崎駿出版社/メ…

帰って来て最初の食事は:仙台

さて、やっと仙台へと帰ってきた。だいぶ旅程を飛ばしたような気がするが、さすがに疲れてきたので起きている気力も減ってきたという所だ。結局朝からおでんしか食べていないので、仙台駅構内をうろつく。旅の浪費の余波か豪勢に牛タンでも食べようと、牛タ…