つれづれ

新年

挨拶 明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い致します。 この「あどけない詩」HPも開設2年目に突入し、昨年の12月には5万HITを記録しました。本ページを訪れて頂いた方々、誠にありがとうございました。 本HPの昨年について 本ペ…

タラヨウという木の葉っぱ

タラヨウ 写真の葉はタラヨウという木の葉っぱです。文字が浮き出ていますが、この木は葉の裏面に文字が書ける「葉書」の木です。 タラヨウの葉は肉厚で、鋭い鋸歯(縁がギザギザ)があり、10〜15cmぐらいの細長い卵形をしています。樹高は10mぐら…

石尊と云う碧い小さな山がある〜信濃追分から〜

追分文学散歩道 追分文学散歩道は、信濃追分宿の裏手に平行して走っている林の小径です。追分宿の入口から分別れまで続くこの道には、唐松や白樺などの高原樹木がゆるやかに立ち上がり、かつての詩人達のやさしい詩声がその間から流れ出ていました。 冬が近…

堀辰雄の愛した石仏〜信濃追分泉洞寺から〜

大和路・信濃路 信濃追分宿の道沿いにある堀辰雄記念館を越えて、諏訪神社の先へ行くと、泉洞寺というお寺があります。小説家・堀辰雄はこのお寺にある石仏を愛したと言われており、小説「大和路・信濃路」の「樹下」の章で、この石仏について触れています。…

草笛老子〜信州小諸懐古園から〜

懐古園の草笛 信州小諸の懐古園では、不思議な音色を聞くことがあります。この音色は島崎藤村の詩「千曲川旅情」の曲が草笛で吹かれた音です。 この曲を流す装置は藤村記念館と藤村詩碑の間にあり、ボタンを押すと曲が流れるようになっています。一度ボタン…

堀辰雄の小説の中での立原道造の思い出

堀辰雄文学記念館で、希望者に堀辰雄の作品「雪の上の足跡」のコピーを配っていたので、それを頂いて帰りました。堀辰雄の作品はまだまだ読んだ事の無い作品が残ってあり、この作品もその一つでした。 この話は企画展の「堀辰雄と雪」にも関係していますが、…

立原道造から堀辰雄への手紙

この日の日記は前回の堀辰雄文学記念館の日記の続きですが、テーマが変わるので別立てで書いています。 堀辰雄は小説家ですが詩の雑誌「四季」の生みの親であり、もともとこの雑誌は文芸誌「四季」として始まった物でした。しかしその形態のままで発行を続け…

堀辰雄文学記念館

軽井沢から続く国道沿いの道を歩き、一里塚を示す辛夷の木の所で横道の方に入ります。ここから先に追分宿はあり、追分宿及び軽井沢町西地区の資料を集めた追分宿記念館、浅間山の怒りを静めるための浅間神社、四季の人達が常宿とした油屋、そして目的の堀辰…

信濃追分〜詩の風景〜

軽井沢からしなの鉄道で二駅の所に、信濃追分駅という駅があります。そこは軽井沢のハイカラな雰囲気とは違い、東北の無人駅にある様な駅前から林が広がる所です。信濃追分駅のホームからは、線路に沿って迫り出すブロッコリーの状の森が見え、カーブを走る…

横山大観「生々流転」

今日は文化の日ということで無料開放をしていた国立近代美術館に出かけてきました。ここ近代美術館には、20世紀初頭から現代に至る絵画・彫刻・水彩画・素画・写真などさまざまな所蔵作品があり、日本の近代美術の流れが概観できるように様々な展示が行わ…

夜の木々

埼玉県の長瀞へ、キャンプに出かけてきました。長瀞の川沿いは岩畳という地層が有名で、薄い地層が年輪の様に層として固まった岩が、川の流れによって削られて剥き出しになった所です。 キャンプ場は林の中にありました。私は最近木の名前を覚えようと思い、…

小諸にて〜若山牧水の歌

さて、話は同じ懐古園でのことですが、園内の石碑に、下記のような若山牧水の歌が刻まれていました。 かたはらに 秋くさの 花かたるらく ほろびしものは なつかしきかな 私は短歌を多く知らないので、その道の善し悪しはわかりませんが、この歌はとても趣あ…

小諸にて、島崎藤村の風景〜小諸城

宿泊先の中軽井沢からしなの鉄道に乗り、小諸駅で降りました。小諸駅からは、なだらかなすそ野を広げた浅間が望め、牧歌的な風景を臨むことが出来ます。ここ信州小諸は、かつて島崎藤村が住んだところであり、有名な詩である「小諸なる古城のほとり」の舞台…

軽井沢にて、浅間は見えず〜詩人の風景

私達は4日間軽井沢に滞在しましたが、天候は優れませんでした。しかし最終日は良く晴れ渡ったので、浅間山へ向かうことにしました。中軽井沢の駅からは、大きな浅間を見ることが出来ます。浅間は幾度も噴火を繰り返したため、富士山の様な美しい円錐形では…

軽井沢にて、室生犀星の風景〜室生犀星の別荘

私達は教会を後にして、別荘地を散策しました。通りから少し離れただけで、人のざわめきは消えます。別荘地といっても、見晴らしの場所に建っているのではなくて、森の中にゆったりと建っています。 その森の中では時々、滴を集めた葉が重みに耐えきれず、大…

軽井沢にて、堀辰雄の風景〜聖パウロカトリック教会

軽井沢にいます。長野県の東端、東京から新幹線で一時間程の距離です。ここはかつて四季派の詩人達が愛し・集った場所、室生犀星が別荘を構え、津村信夫は信濃乙女を娶り、立原道造がヒヤシンス・ハウスの建設を夢見た地です。私はそのような場所がどんな所…

オホーツク海に向かいて(2)

砂浜にも花が咲いていました。大風の日には波がやってくるであろう様な、そんなところにも花は咲いているのです。砂の上に黄色の花を咲かせている植物、名前はわかりません。花としてはタンポポに少し似ています。顔を出しているのは花だけなのです。私はそ…

オホーツク海に向かいて(1)

私は次の日、再び海を見るためにサロマ湖へ向かいました。サロマ湖は日本で三番目に大きい湖で、湖からは砂嘴*1で区切られてオホーツク海と面しています。砂嘴には海風が吹き付け、また砂嘴という地形から独特の植物が育ち、ワッカ原生花園になっています。 …

網走にて

網走駅で列車を降りると、蕩々と流れる網走川が見えました。海からの風に吹かれた水は、どちらに流れているともわからないほどに悠々でした。海が見たい、そう思いました。私がとっての海は、夏に人が集まる海ではありません。夏であればリアス式の高い岸壁…

友人宅で芋煮を囲む

友人の所へ出かけていました。彼は自転車での日本一週を終えて、仙台に住所を構えました。仙台は、私達がかつて住んでいた場所。長い寮生活を送った場所です。仙台というのは東北では一番の大都市であり、東北の各地から若い人達が集まる場所でありますが、…

野付牛にて

野付牛にきています。野付牛とは、アイヌ語の野の端または野の果ての意味のことで、現在の北見市にあたります。台風が近くにいる中でのフライトは、機体が上下左右に揺れて気持ち悪かったのですが、一夜明けてみると台風は去り、北海道の空には青空が広がっ…

森に帰ろう

東京はどこに出かければいいのかわからない、と会社で呟いたところ、浅草のサンバカーニバルを見に行ってくればと言われた。元来私はこういうような人が集まる所、騒々しい所を避けているのであるが、結局何も考えないまま次の日になってしまい、また、浅草…

故郷

私の故郷は穏やかであった。周りを囲う山々は、一つとして争うことなく、みな蕩々として流れていた。雲もまたかくのごとく他と重なり合いながら山の向こうへと薄れていくのだった。きっとその中で、果物は何もかも忘れてうっとりと実っていくのであろう。私…

帰ります

明け方目を覚ますと、蝉が鳴いています。 ツクツクボウシの様な声がするのです。 アブラゼミが羽を震わせて、これから一日鳴き続けるために ツクツクボウシの様な運動をするのです。 彼らを探してみても なかなか見つかりません。 ケヤキは手を上に伸ばしま…

津村信夫の詩と私について

先月から今月にかけて、詩人津村信夫の詩集・年譜の入力及び紹介文を書いていた。そしてそれらが昨日一通り終わった。私が津村信夫について知ったのは、萩原朔太郎や立原道造について読んでいる時で、年表や解説の中に四季の一員として名前が登場していたか…

昆布のお猪口

私は酒飲みであり、そして日本酒飲みである。会社の飲み会においても、乾杯から日本酒を一人頼んで飲む程だ。そしてこの度、日本酒飲みにとって貴重なお猪口を手に入れた。何と昆布で出来ているのである。私の知り合いの一人に買い物好きな者がいて、その知…

心 安らかなることを求めて

私の友人で旅をしているMRMが、私の所に立ち寄ってくれました。(友人MRM HP:虚構の塔)。彼の一年間にわたる日本一周自転車での旅も終わりに近づき、今後は仙台を定住先として仕事を探すそうです。旅人生活を一年間続けた彼の言葉は、実体験に基づき語られ…

自然教育園へ

今週から持病の腰痛が酷くなり、パソコンに向かうことが出来ない状態でした。期日の迫っている仕事に追われて無理をしたからかもしれません。天候のほうも晴れたり曇ったりで、気圧の変化が激しいため身体に負担かかったのでしょう(このことは、身体を悪く…

musical Baton

「Musical Baton」という企画が何のことか分からず、音楽ファイルが回ってくるのかと勘違いしてしまいましたが、質問が「バトン」として回されていて、ブログ上で質問に答えるいう企画のようです(質問は、下記の4つ)。ビオラの朝霧さんからバトンを渡され…

ナウシカの蟲笛の作り方

出張のため福島県で朝を迎えた金曜日。上司と待ち合わせの時間までテレビを見ていると、デジタル・スタジアム(6月25日)にて蟲笛が話題になっていた。そもそも蟲笛とは、世界各地でバッタなどの虫を追い払ったり、自然に宿る精霊を呼ぶために使われてい…